逃げ出したかった、怠け者の自分 ~その2~

<前回のお話>

子どもの自分の前に、大人の私がやってきました。
小さな私は、まだもじもじしています。

「どうしたの?」優しい声でセラピスト役の生徒さんが話しかけました。
「お姉ちゃんにお話しして」

すると、どうやら小さな私は、お漏らしをしてしまったようです。
遊ぶのに夢中で、トイレに行くのを忘れてしまったみたいでした。
お母さんもまだ帰ってきていません。

恥ずかしいのとやらかしてしまったのとで、もじもじしているようなのです。

「あのね、ママいないから、じゅんちゃんパンツかえるの」
小声で、そんなことを言っています。

どうやらコトが起きなかったことにして、隠蔽しようとしているようです。
我ながら浅知恵の働きっぷりに、ちょっと笑ってしまいました。

この時、臨床面談中のカウンセリングでふっと出てきた「小学校のお漏らし事件」が、なぜイメージに浮かんだのかリンクしました。
なるほど。あの現象も元をたどれば、ここにつながるのか。。。
そんな納得感を感じながらも、セラピーは続けられます。

さて、このままでは小さな自分は癒されません。
コトを隠蔽する前に、この小さな自分にどうしてそんなことをするのか、そして、本当はどうしたいのかを聞き、この小さな子を癒すためにどうしたらいいのかを考えなければなりません。

そこで大人の私は、小さな私に、お母さんにこのことを正直にお話しできないか提案してみました。

こくん、と小さくうなずくと、小さな私は、私の足の陰にササっと隠れてしまいました。
やはり、正直に話すのが怖いようです。

そして、時間を進めてもらい、母が帰ってくるシーンにやってきました。

<その3に続く>

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