逃げ出したかった、怠け者の自分 ~その4~

<前回のお話>

長男長女は、下に妹や弟ができると、それまでの天下を取られて下の兄弟を攻撃することがあります。
逆に、下の兄弟のために、自分がガマンして愛情を注ぐこともあります。

私はまさに、下のパターンの典型でした。

言われてみれば、積極的に弟に構っていたように思います。
まだ上手ではないにせよ、ご飯をあげたり、遊んであげたり。
構いすぎて泣かせたり、寝ているところを起こして怒られてしまうこともままありました。

そのあと、年の離れた妹も生まれたのですが、オシメを替えたり、だっこしたりと、とてもかわいかったのを覚えています。
(一度、まだ小さかった妹を落としてしまい、母親にこっぴどく怒られたこともありました苦笑)

こんな風に、確かに妹や弟はとても可愛らしく、おねえちゃんであることを誇らしく思っていたのは間違いないのです。

そういえば小学校2年生くらいの時も、誰に言われるでもなく朝6時に起きてパンをトーストし、紅茶を入れて朝ごはんの支度をし、NHKをつけて待っているような子どもでした。
当時は何も考えず、ただそうすることが、なぜかくすぐったい恥ずかしさとうれしさがあったのを覚えています。

これらは全て、自らですら気が付いていませんでしたが、母の関心を引きたいが故の涙ぐましい行為だった訳です。

そのことに気づいた私は、自分自身のことながら、いじましい子どもの自分をとても愛おしく感じました。
また、イメージの中の母も、そのことに気が付いてくれたようです。

「思う存分、お母さんに甘えてね」
そんな優しい、生徒さんの声に、おもいっきりギューッとだっこしてもらった小さな私からは、
これまでに感じたことのないぐらい大きな「愛のエネルギー」が一気に流れ出すのを感じました。

アイシテル!!
ママ、ダイスキ。
ママ、ダイスキ。。。
心の声が体中に響きます。

小さな私は、もう40年以上もかけて、初めて本音を母に伝えることができたのです。
そして今まさに、願いはかなえられました。

私は静かに、浄化の涙を流したのです。。。

<その5に続く>

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